廃線レポNo.1
長野県塩尻市
2012.12.16 探索
2013. 6. 4 公開
さて、いざ水路併設の隧道へ。
ぬかるんだ路面はところどころ凍りつき歩きにくい。
レンガの壁は、すぐ無表情なコンクリに変わって出口まで続いた。
ようやく出口へ。
ピチャピチャピチャピチャピチャ・・・ と絶えず水路の音が響き渡り、
V字に付いた勾配(出口が見通せない)も相まってかなり不気味だった・・・(汗
着発線側の坑門。
無表情な・・・などと書いたが、苔むした姿はなかなか貫禄たっぷり。
開通から信号場開設までは開きがあるので、
コンクリ(≒着発線をくぐる)部分は後から付け足されたものと思われる。
土手をよじ登り、着発線へ立つ。
奥が本線との合流地点。
振り向いて一枚。
足元の線路には車止めがあり、
本線からここまでは保線用に転用されていたのかもしれない。
今では本線との分岐を始め、各所で分断されている。
そして・・・
自然に埋もれたホーム跡・・・
暗い色の風景だが、それを差し引いても 美しい の一言。
手前の倒木がいい味を出している・・・。
前編の冒頭で来た列車が折り返してきた。
本線を走る列車と、廃ホームを絡めて撮影。
静まり返った信号場跡に
長野地区のベテラン・115系のモーター音が響く。
ホームは後でもう一度じっくり眺めるとして、
まず着発線を奥まで辿ってみることにする。
ちょっと進むと、とたんにジメジメとしてきて
レール上は苔がビッシリ。
古レールの柵と、線路上に密集した
藪の隙間を進んでいく。
←着発線終点。
山を削り、ギリギリまで延びる。
「35」の標柱が立つ。→
振り向いて撮影。
レールは終点を待たず、土に埋まっていた。
レールに続き、擁壁も緑の絨毯で覆われている。
それにしてもかなりジメジメしている・・・
お気に入りのホーム跡へ戻ろう。
コンクリートブロック製で表情に欠けるものの、
トラ柄警戒色のワンポイントが効いているホーム。
ホームは1両分程度と短いが、
列車が停車すると全てのドアが開く為、ほとんどの位置で
ホームは使えなかったのだとか。
(ん〜ぜひとも「飛び降りて」みたかった!?)
←ホーム上に枠だけとなって、佇む駅名表。
線路とホームの間に生えた木の太さに、廃止後の歳月を感じる。→
貨物側線も気になったが、時間切れ・・・
トンネルをくぐり・・・
寺山踏切から、寺山トンネルを飛び出す
クモハ123−1「ミニエコー」を撮影。→
輸送量が激減した支線専用に、なんと荷物電車から改造された
1両のみ存在する異色の電車だ。
普段は、ほぼ塩尻〜辰野をひたすら往復するのみなのだが、
老朽化による引退を控え、この日は塩尻→辰野→岡谷→塩尻→岡谷→辰野→塩尻とぐるぐる周る(地図)、
「ぐるっと善知鳥・塩嶺号」・「ぐるっと塩嶺・善知鳥号」という臨時列車が運転されたのだった。
支線用の「ミニエコー」が新線を走る姿など、この後の撮影・乗車記は筆者の別館ブログをご覧下さい。
後日、もう少しだけ奥まで貨物側線を見に、引退直前の「ミニエコー」を見がてら再訪した(2013.3.12)。
ホーム跡から本線方向へ向かう。
ガサガサ・・・ガサガサ・・・
枯れ藪や倒木を掻き分け近づくと、着発線と側線との分岐器を発見!
←くたびれた姿で、それでいて
どこか誇らしげに立つダルマ転轍機。
・・・ちなみに錆びついていて動かず。
側線方面に開通していた、トングレール→
本線ギリギリまで進んで撮影(マウスオーバーで線路表示)。
結局この再訪の際も、側線の奥まで行くことはしなかった。
引上線の奥と併せて、次回(春先)訪れた際の課題にしようと思う。
さらにズームして、本線と着発線の分岐を撮影。
最後にホーム跡へ向かい・・・
ミニエコーד東塩尻駅”ホームで締め!
ミニエコーと信号場のコラボも、3.16ダイヤ改正で見納めとなった・・・。